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花山稲荷だより「花の山」

京都山科の花山稲荷神社のブログです。季節の花や山科のこと、日々の出来事などつづります。

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とこしずめ

こんばんは。花山稲荷の神主です。
 地面(じめん)。「ぢめん」ではなく「じめん」。
大地と書くと読み仮名は「だいち」なのに、濁ると「ち」が「じ」に変身する不思議な場所。そんな場所でのお祭りのこと。

 28日、30日。それぞれ行き先は違いましたが、地鎮祭のご奉仕に参りました。
28日は当社への依頼があり私単独での地鎮祭奉仕、30日は武信稲荷さんが引き受けられた地鎮祭のお手伝い要員として参りました。


 私たちが暮らす場所、住む家。それぞれ現代では所有者があり、入手しようとすると所有者に代金を支払うとか、家を建てるなら工務店さんや設計士の先生方と打ち合わせをするとか、することは沢山あります。

 そんな「すること」の中に地鎮祭も含まれていまして、このお祭りは「とこしずめのみまつり」といって、土地の神様、家屋建物の神様、工の神様などに土地を開墾し使用するにあたってのご挨拶を申し上げ、工事が順調に進むようにとか、のちに住まいする人たちの弥栄を祈るお祭りです。
 そんな地面や建物に坐ます神様は見えない様でいて見えている。見えている様でいて見えない。見えないから疎かにしてよいものではありません。

 神話によると伊弉諾大神と伊弉冉大神がこの国を生み出され、同時に多くの神様もお生まれになりました。神々が生み出した土地に住み、神々と暮らす。素敵なことだと思います。文明の最先端にいながら、古の法の儘に心を馳せる事。
 神主が神様に思いを馳せるとか、慮ることは当たり前。見下したように聞こえたら申し訳ないのですが、一般の人々が神主以上に緊張感を持ってお祭りに臨む姿。何か忘れ物を取り返したような気持になりました。
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